箔押しは、フランス語ではdorure、英語ではfinishingといい、金箔を使ってルリユールのタイトルをはじめ、背全面(Dos Complet)や両面表紙(Plat)にわたる模様をつける作業です。アラブ諸国に端を発し、イタリア、フランスなどヨーロッパの国々に伝わっていきました。その過程で少しずつ変化をしていき、それぞれの国や時代で様々な特色があります。
丈夫に綴じ直され、新たに革で包まれた本に施される、繊細かつ優雅な箔押しは、「ただ一冊の本」として所有者に更なる喜びを与え、本自体にふさわしい存在価値を与えるもので、ルリユールにはなくてはならない最終仕上げです。