タイトルと一口に言っても、数種類のスタイルがあります。横並びに組んだもの(classique)、日本語の文章のように縦に組んだもの(à la chinoise)、フランス語によく見られる読み上げ(à la française)、その他英語圏に見られる読み下げ(à l’anglaise)などがあります。
どのスタイルにするかは本文により決定され、全体の雰囲気を壊さないように考えなければなりません。真鍮製のアルファベット活字(polices de caractères)をできるだけゆったりと組み合わせて文字間を微調整し、専用ホルダー(composteur)を熱して金箔を押していきます。
装飾を付ける場合は、本のサイズに合わせて直線や曲線の型(fers)、モチーフを彫って作られた花型(fleurons)、滑車のついた長押し用のもの(roulettes)などを組み合わせ、デザインを作成していきます。
かつてのヨーロッパでは、家具などの革が使用されている調度品にはドリュールが施されていました。革の持つ風合いと金箔が放つ柔らかな輝きをより身近に感じていただけるものです。