フランスの食・その4 ―食料品の買い物先について―

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Jun 20
2016
Posted in blog, miracle world by Minako at 09:30 am | No Comments »

関東も梅雨モードになり、なんだかぼんやりしてしまいます。
食品が腐りがちなこの時期、今回はフランスの食シリーズの第4弾、食料品の買い物についてお話しします。


巷では、消費税を10%増税するしない、軽減税率を導入するしない、とざわざわしていましたが、フランスの消費税は日本の倍以上です。そのため、生活に密着しているものに対する消費税は、5.5%ほどになっていて、食品も然りです。

苦学生だった私は、自炊を余儀なくされていましたが、スーパーに行くことや料理を作ることは気晴らしになり、その面では”苦”ではありませんでした。
日本でも有名になった、Carrefour(一回では通じない単語ベスト10に入っています)、Monoprix(フランス版・Marks and Spencer?)、Franprix(日本版・Big A?)、Auchan(鳥のマークがかわいいので結構通いました)は代表的なスーパーです。

基本はすべて量り売りですので、トマトでもブドウでもマッシュルームでも必要な分だけを買うことができます。
さすがの農業国、野菜の安くて美味しいこと。おまけに語彙数もぐんぐん増えていきます。
一番感動したのは、オリーブの瓶詰めに見たこともない「dénoyauté」という単語が書かれていたのを発見したときです。
帰宅して辞書で意味を調べたら、「芯を取った」でした。単に「種ぬきオリーブ」のことなのですが、「olive」から「noyau」を「dénoyauter」したら「dénoyauté」になるというカラクリとともに、あまり使うことのない単語ですが、脳裏から離れず、友人にさらっと言ってドヤドヤしたのを覚えています。

もちろん品揃えと鮮度がピカイチなのはマルシェや小売店ですが、外国人には少しハードルが高い気がします。
それは単に言葉だけの問題ではなくて、買う方もある程度食に関する知識や自分が手に入れたいものの明確なヴィジョンを持っていないと、お店のマダム&ムッシューのお知恵を存分に活用できない、ということです。

フランスでつくづく感じたのは、すべてがコミニュケーションの上に成り立っているということでした。
自分が何者であるか(何を考えているのか、何が欲しいか、など)を認識してもらわないと、相手からは何にも引き出せないのです。
ですので、機械に対する彼らの嫌悪感も半端なくあるようで、便利であるはずの券売機が人間のように会話ができないために、見向きもされずポツンと佇んでいる情景を何度となく見たものでした。

無論、グルメな友人たちも極力、中でもフランス人三種の神器、パン・チーズ・ワインは100%に近いぐらいマルシェや小売店で買い物をしていました。
スーパーの売り場で、種ぬきオリーブの瓶詰めを見て小躍りしながら買い物を楽しんでいる私を、きっと彼らは柱の陰から少し哀れな眼差しで見ていたことでしょう・・・。


つづく



  1. It‘s quite in here! Why not leave a response?




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